LANケーブルの種類と選び方について
どうもこんばんわ
パソコンや無線LANのアクセスポイント、ルーターが家にあるかと思いますが、その機器同士を接続するのにLANケーブルを使用していますよね?
実はLANケーブルにもいろいろな種類があり、性能はそれぞれ違います。
今回はLANケーブルの種類と選び方をわかりやすく紹介したいと思います。
LANケーブルのカテゴリー
現在の主流は4種類
LANケーブルは性能によって複数の種類があります。これを「カテゴリー」と言います。
現在販売されている主流のLANケーブルはそれぞれ
- カテゴリー5E
- カテゴリー6
- カテゴリー6A
- カテゴリー7
の4種類です。
カテゴリー7以外は見た目上は見分けがつきませんが中身の銅線の使用方法等に違いがあります。
性能で並べ替えれば
カテゴリー7 > カテゴリー6A > カテゴリー6 > カテゴリー5E
となります。
違いは?
ではカテゴリーの数字が高い=性能が良いケーブルは何が違うのか?
それは「ノイズ耐性」です。
ノイズとは機器の動作を妨げる余計な電気信号
性能の良いケーブルは、空間中を飛び回っているノイズ(雑電波)による耐性が高くなっています。
要するに、変な電波による影響を受けにくいということです。
影響を受けにくいことによって質の良い通信ができ、結果的に通信速度が上がるという流れになります。
どれを選べばいい?
一般家庭はカテゴリー5EでOK
結果から申し上げると
「カテゴリー5Eで良い」
家庭で使用する範囲であれば、カテゴリー5Eを使用しても全く問題ありません。
業務で使用するのであればまだしも一般家庭で使用する程度であれば5E以上のどれを購入しても違いは感じれないので価格が安いカテゴリー5Eのケーブルを購入することをオススメします。
※カテゴリー5Eとカテゴリー6の価格差が少ないのであれば6を購入してもかまいません
カテゴリー7はだめなのか?
性能的にはカテゴリー7が一番上に位置しています。ではカテゴリー7を買えばよいと思いがちですが、それは違います。
違いはケーブルそのものにあります。
違いは後程説明しますがLANケーブルには大きく分けてUTP(Unshielded Twisted Pair)ケーブルとSTP(Shielded Twisted Pair)ケーブルという構造の違う2種類があります。
英語が読める方は違いが判るとは思いますが、シールドが「有る」か「無い」かの違いになります。
カテゴリー7だけがSTPという分類になり、それ以外はすべてUTPケーブルになります。
STPとUTPの違い
STPとUTPの違いは見た目上でも見分けることが出来ます。
LANケーブルのコネクタの部分を見てもらえればわかるのですが、UTPは透明のコネクタに対してSTPはコネクタの周りに金属板が張り付けられています。
下の画像がUTP(プラスチックのコネクタです)
下の画像がSTP(金属板が張り付けられています)
この金属板は「アース」と言って余計な電波や電気を逃がすために使用されます。
一見余計な電波や電気を逃がすのであれば「良さそう」に思えるのですが、このSTPのアースを使用するには条件があります。
- カテゴリー7のケーブルを接続する両端の機器がSTPに対応していること
- 対応機器に適切にアース線処理がされていること
これらの条件がそろって初めてカテゴリー7の性能が十分に発揮されます。
逆にいえば条件がそろっていないとカテゴリー7の性能が十分に発揮されません。
さらに発揮されないどころかノイズ等をうまく処理できず悪影響を及ぼす可能性があります。
よって「カテゴリー7」のLANケーブルを進めている記事などがあればあまり信用しないほうがいいかもしれません。
「とりあえず一番良いカテゴリーの物を進めておこう」といったパターンがほとんどです。
カテゴリー別選び方早見表
色々説明してきましたが「何言ってるのかわからん」という方へ、これだけを参考にすればよいという早見表を作成しましたので、購入する際に参考にして頂けると幸いです。
ちなみに現在使用しているケーブルがどのカテゴリーかは、ケーブルに大体書いてあります。
以下はカテゴリー5Eのケーブルです。
画像中に「CAT5e」と書かれている部分があると思います。
これがカテゴリー5Eを表しています。
また、表記の方法は違いますが「ENHANCED 5」と書かれているケーブルもありますがカテゴリー5Eと同じ意味です。
カテゴリー5E
- 一般家庭での配線
- 導入コストを低くしたい
- LANケーブルの種類とかよくわからないならとりあえずコレ
カテゴリー6
- 5Eよりもちょっといいケーブルを使いたい
- なんとなくノイズが気になる
- 配線が壁内など滅多に弄れない場所なのでちょっといいものを入れておきたい
カテゴリー6A
- 10Gbps対応の機器を両端に接続する
- この先10Gbpsの機器を導入する予定、または導入する時期が来るまで買い換えない為今のうちに配線を行っておく
- お金に余裕がある
カテゴリー7
- ゲーム等でミリ単位で影響が出る
- 使用機器がSTPに対応している
- お金に余裕がある
まとめ
今回はLANケーブルの種類と選び方について説明してきました。
家電量販店に行けば壁一面にLANケーブルが陳列されているお店も多いかと思いますが、実は4種類ぐらいで構成されています。
よってケーブルのポイントさえ押さえておけば簡単にケーブルを選ぶことが出来ます。
また、種類が多い中でどれがいいかわからんという方はもう一度言いますがカテゴリー5Eのケーブルを購入することをオススメします。価格的にもお手頃ですので最適かと思います。
特殊な機器を持っていたり、業務用で使用したりなど特殊な条件がある方はその条件に合わせて購入してくださいね。
そんな特殊な機器をお持ちの方はそもそもLANケーブルの違いなど既に知ってるかもしれませんが(笑)
オマケ
LANケーブルにはSTPとUTPの違いのほかに結線の違いで大きく2種類に分けて「ストレートケーブル」と「クロスケーブル」があります。
ストレートケーブルはその名の通り両端で平行に結線されたものをそう呼びます。
クロスケーブルは結線が両端でテレコになっているケーブルをそう呼びます。
百聞は一見に如かずということで画像を見ていただきましょう。
まずストレートケーブルから
それぞれのコネクタに入っている心線の並びを見てください。
左側と右側で同じ並びをしているのがわかると思います。
このようにストレートケーブルは両端で同じ順番に心線が処理されています。
次にクロスケーブルを見てみましょう。
右側と左側で心線の並びが違うのがわかりますでしょうか?
このようにクロスケーブルは両端で心線の並びが異なるのです。
ストレートケーブルとクロスケーブルの使い分け
基本的な考えとしてストレートケーブルは、ルーターやスイッチングハブとパソコンを接続する場合に使用されます。
対してクロスケーブルはルーター同士やスイッチングハブ同士等、ネットワーク機器同士を接続する場合にクロスケーブルが使用されます。
セオリーな使い分けは上述の通りですが、実際のところ現在はネットワーク機器が接続されたケーブルを自動認識する機能が付いており、どちらのケーブルでも接続できるようになっている為、ユーザーがストレートとクロスを意識する事はほとんどありません。
よって現在家電量販店で販売されているのケーブルはほぼすべてがストレートケーブルです。
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