マダニに噛まれたので対処法と注意点を紹介
どうもこんばんわ
先日山へ行くことがありました。
帰宅して服を脱いでいると右足のふくらはぎ裏に何やらピラピラしたものが付いていて
「カサブタかな?」と思ってよく見るとウネウネと足が動いている。。。
夜も遅く「ギャー!!」という大声は近所迷惑になるので心の中で出しました。
とりあえず痛みはないので落ち着いてコイツが何者か調べたところ、少し前にマスコミで話題となった「マダニ」ということが判明しました。
ということで今回は「マダニ」に噛まれた際の対処法と注意点を紹介したいと思います。
「マダニ」とは?
対処法と注意点を紹介する前に、まずは「マダニ」がどういう虫かを説明します。
マダニは家の布団やカーペットに潜んでいる「ダニ」とは違います。
マダニという名前から勘違いされやすいのですが、全く別物です。
主に草むらなど植物が多い場所に多く、生息範囲は西日本が主です。ただ東日本でも発見例がありますので、注意してください。
山に多いイメージですが、街中にポツンとある畑や草むらにも潜んでいることがあるので、とりあえず植物が多い場所は注意してください。
マダニが人間にくっついて離れるまでの流れ
マダニが人間にくっついてから離れるまでの流れを説明します。
大まかには次の流れになります。
- 人間など動物が近づいていくると、飛び移る
マダニは普段はジッと草や葉っぱにくっついており、人間や動物が放つ体温や臭い、二酸化炭素、振動を感知して素早く飛び移ります。
- 皮膚の柔らかい場所を探して動き回った後、自分の口を皮膚に刺す
人間に飛び移った後は、口を刺し易い柔らかい部分を探して動き回ります。
よく足の付け根付近を刺されたといいう話を聞くのはこのためです。
刺し易い部分を見つけると、自分の口を刺してちょっとやそっとじゃ離れないようにセメントのような液体を流し込んで強固にくっつきます。刺される時は痛みは感じないのが厄介な点ですね。
- 1週間ほど満腹になるまで吸い続ける
そしてゆっくりと血を吸い満腹になるまで吸い続けます。期間は約1週間です。
- 満腹になったら自ら口を離して下に落ちる
満腹になると自分から離れて落ちます。
一通りの流れは以上です。
ここで一つの疑問が生まれますよね?
「一週間もくっついてるけど、お風呂とかで死なないの?」と思いますよね?
マダニは呼吸する感覚がものすごく長いらしく、お風呂に入るぐらいの時間であれば全然生きることが出来るそうです。よって風呂に入って殺してやろうという考えはダストボックスにポイしてください。
マダニが媒介する感染症
マダニは様々な感染症を媒介する為、注意喚起がされています。
中には対応が遅れると死亡してしまう感染症もあるので、気を付けください。
以下が主にマダニが媒介する感染症です。
・重症熱性血小板減少症候群 (SFTS)
ダニに刺されてから6日~2週間程度で、原因不明の発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が中心です。時に頭痛、筋肉痛、神経症状(意識障害、けいれん、昏睡)、リンパ節腫脹、呼吸器症状(咳など)、出血症状(紫斑、下血)など様々な症状を引き起こします。重症化し、死亡することもあります。・日本紅斑熱・つつが虫病
ダニに刺されてから、日本紅斑熱は2~8日後に、つつが虫病は10~14日後に、高熱、発疹、刺し口(ダニに刺された部分は赤く腫れ、中心部がかさぶたになる)が特徴的な症状です。紅斑は高熱とともに四肢や体幹部に拡がっていきます。紅斑は痒くなったり、痛くなったりすることはありません。治療が遅れれば重症化や死亡する場合もあります。・ライム病
ダニに刺されてから、1~3週間後に刺された部分を中心に特徴的な遊走性の紅斑がみられます。また、筋肉痛、関節痛、頭痛、発熱、悪寒、倦怠感などのインフルエンザ様症状を伴うこともあります。症状が進むと病原体が全身性に拡がり、皮膚症状、神経症状、心疾患、眼症状、関節炎、筋肉炎など多彩な症状が見られます。・マダニ媒介性の回帰熱
ダニに刺されてから、12~16 日程度(平均15 日)に 発熱、頭痛、悪寒、筋肉痛、関節痛、全身の倦怠感などの風邪のような症状が主で、時に、神経症状(意識障害、けいれん、昏睡)、リンパ節腫脹、呼吸不全、出血症状(歯肉出血、紫斑、下血)が現れます。
特に注意したいのは重症熱性血小板減少症候群 (SFTS)です。
潜伏期間も高く発症した場合は適切な対処をしなければ死亡することがあります。
感染症の多くはマダニに噛まれてから2週間以内に発症するので、この期間の間は十分に体調に注意してください。
マダニに噛まれているのを見つけたら
既に噛まれて吸血されている状態
マダニに刺されたことが分かった場合はできるだけ早く皮膚科を受診しましょう。
「できるだけはやく」ですので緊急ほど急がなくても大丈夫です。
皮膚科に行き「マダニに刺されました」と伝えればOKです。
基本的な処置方法はマダニに刺された部分の周りを切開して肉ごと取り除きます。
マダニの口部分には病原菌が潜んでいることがあり、残しておくと感染症の恐れがある為、肉ごと取り除くのが一般的なようです。3割負担で4000円ほどです。
その後感染症の可能性も考慮して抗生物質が処方されます。
※マダニ処置が上手い病院では切開せずにピンセット等で口部分を残さずにマダニを引き剥がすようです。
注意点:絶対に自分でつまんで取り除こうとしないでください。先述した通り、口の部分はとても強固にくっついています。
下手をすると口の部分だけが残ってしまい、跡になりますし、ウィルスを持った口の部分を残すことになりますので、感染症の危険性が非常に高くなります。
また、つまんだ際にマダニ内部の体液が流れ込んでしまい、リスクが高くなります。
マダニに噛まれてから2週間以内は体調に気を付けてください。
もし発熱など体調の変化があればすぐに病院へ行きましょう。
動いていて噛む場所を探している状態
まだ噛まれていなければ手で払えばサッと取り除くことができます。
その際に念のため素手で払うのではなく手袋を着用した手で払ったり、タオルで払ったりしてください。
マダニに噛まれない対策
ではマダニに噛まれないようにするにはどうしたらいいのでしょうか?
- 不用意に草むらや植物の多い場所に近づかない
そもそも論ですね。マダニが潜んでいる場所にはいかないのが一番の対策ですね。
- 長袖長ズボンを履くなど肌の露出を無くす
行かないのが一番の対策とは言いますが、仕事等でどうしても行かなければならない方もいらっしゃると思います。
その場合は長袖長ズボンを履く等肌の露出を無くしてください。
もしできるのであれば、手袋を着用し袖を手袋の中に入れてください。
ズボンの裾も靴下の中に入れるなど徹底した対策が出来ればなお良しです。
- ツルツルとした素材の服を着る
ナイロン素材の服など、表面がつるつるした服を着るとマダニが飛び付いた時でも滑って落ちたり、万が一くっついてしまっても容易に落とすことが出来ます。
- ディート成分やを多く含む虫よけ剤を使用する
マダニにはディートと呼ばれる成分を配合した虫よけ剤が有効です。
現在日本ではディートを30%まで配合することが許可されています。虫よけスプレーの成分表を見るとどのぐらい配合されているかがわかりますので、参考にしてください。
ただし高濃度のディート成分はあまり長く皮膚に付けておくことは良くありませんので、帰宅したときなどはできるだけ早く落とすなどしてください。
まとめ
今回初めてマダニに噛まれましたが最初は「マダニ」の名前さえ頭には浮かんできませんでした。とりあえず山の変な虫かと思っていましたが、よくよく調べてみると「マダニ」ということが判明したので良かったです。
そのまま「マダニ」と思わずに手で取ってそのままにしておいたら酷いことになっていたかもしれませんからね。
「マダニ」は適切な対処をしなければ感染症のリスクも高くなることから事前に知識を付けておくことも大事ですね。
皆さんもこの記事を見たのは何かの縁かもしれませんので、対策と注意点を覚えて帰っていただけると幸いです。
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