チェーン規制とは?その内容は?

雑記


みなさんは「冬タイヤ規制」をご存知でしょうか?

高速道路や一般道で冬季に雪が多い地方や土地的に雪が降りやすい道路において局地的に冬タイヤまたはチェーンを装着した車でないと通行できない規制です。
車に乗っている方なら一度は「冬タイヤ規制」について聞いたことがあると思います。

では冬タイヤ規制に加えて今年度冬季から追加された規制ををご存知でしょうか?
その名も「チェーン規制」です。

今回はこの「チェーン規制」がどのような規制で、どういった場合に適用されるのかを説明していきたいと思います。

チェーン規制とは?いつから?

まずチェーン規制について説明しましょう。

大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が行われるような異例の降雪があるときに行います。
大雪時に通行止めを実施する場合でも、チェーン規制を実施し、タイヤチェーンを着けていれば通行できるようにすることで、これまでより積雪による通行止め時間を短くすることを目指します。

引用元:チェーン規制Q&A – 国土交通省

要は「大雪が降ったときに規制対象地域で通行止めが行われた際、ただ止めてるだけでは交通が止まってしまうため、チェーンを付けた車であれば通れるようにしたよ」ということです。
平成30年2月に福井県に降った大雪により多数の車が立ち往生したことは記憶に新しいと思います。
「チェーン規制」はこういった立ち往生を解消及び通行止め時間を短縮するべく考えられた規制なのです。

実施は今年度から適用となります。ということはすでに始まっているということです。
よって仮に明日大雪が対象区間で降った場合はチェーン規制が始まる可能性があります。
一応規制等が発生する可能性がある場合は「2,3日前に関係各所から周知がある」と説明されていましたが、ゲリラ的に振る雪に関しては説明がされていませんので、事前情報よりも当日発表される情報に注意しておいた方が良いかもしれません。

どこで実施されるの?

「チェーン規制」の大まかな大義がわかったところで「じゃあどこで実施するの?」という話になります。
基本的に規制場所の考え方は「急な上り坂や下り坂がある峠道や道路で、過去に通行止めや立ち往生が起こった区間かつ規制区間手前にチェーン着脱や待機できる場所がある」と説明されています。
規制区間については国土交通省のホームページで公開されており、総延長や規制区間の詳しい情報などが掲載されていますのでお出かけの前に一度確認しておくと良いでしょう。
区間によってはチェーン脱着場所についても説明されています。

タイヤチェーン規制区間はどうすれば通れるのか?

規制区間がわかったらあとはどう対処すればよいかだけですね。
まあ「チェーン規制」という名前だけあってチェーンを装着した車であれば通ることが出来ます。
装着するチェーンは自動車販売店で販売されているチェーンであれば問題ありません。
材質についても指定はなく、従来の金属製の物やゴム製のラバーチェーンと呼ばれる製品、特殊化学繊維を使用したカバータイプでも規制区間を通行することが出来ます。

逆にチェーン規制区間を通ることが出来ないのは以下の条件です。

  • スタッドレスタイヤや夏タイヤのみの場合
  • タイヤに摩擦力の増す薬剤を吹き付けただけの場合
  • 自動車販売店等で販売されていないチェーンを装着している場合
    明示されてはいませんが自作したチェーン等はチェックで弾かれる可能性が高いので、素直にチェーンを購入することをオススメします。

タイヤチェーンの選び方

Amazonでタイヤチェーンと検索すると多数のチェーンがヒットします。

こんだけヒットするとどれを選べばいいかわかりませんね。
店舗に行く場合は店員さんに車を見せればOKなのですが、ネット通販だとそうもいきませんよね。
タイヤチェーンは商品によって装着できるタイヤサイズが異なる為、事前に自分の車のタイヤサイズを把握しておく必要があります。
車を購入した販売店に問い合わせれば一番早いですが、自分でもすぐに調べる方法があります。

上の画像に「205/55R16 91V」という表記がありますよね?
これはタイヤ幅が205mmで扁平率が55の16インチタイヤということを表しています。その後ろの91Vはタイヤチェーンを選ぶ際には関係ありません。
この表記を基に購入しようとしているチェーンの対応表をチェックしてください。

タイヤチェーンはどこにつければよいのか?

チェーンを装着すれば規制区間を通行することが分かったところで「そもそもチェーンはどこにつけるの?」「何個あればいいの?」という疑問が生まれます。
ここからはそれらについて説明します。

チェーンはどこにつけるのか?

チェーンは最低限車の駆動輪に装着してください。
後輪駆動の車であれば後輪の2つ、前輪駆動であれば前輪の2つ、4WD車の場合は前後どちらにつけても可となります。

ワンPOINT4WDには方式によって通常は前または後ろ2輪で走り、タイヤが滑り始めた時にだけ残りの2輪が動き出すといった方式が存在します。
こういった方式の場合、滑り始めた時だけ動く2輪にチェーンを装着していると、通常動いている2輪が滑り始めるまで残りの2輪に駆動力が伝わらない為、一瞬不安定になったりすることがあります。
よって通常動く2輪に優先的にチェーンを装着することで滑る滑らないを意識せずに走行することが出来ます。

自分の車が前輪駆動なのか後輪駆動なのか、それとも4WD車なのか、4WDの場合は通常動く駆動輪は前後どちらかがわからない場合は、車を購入したお店に直接問い合わせると良いでしょう。

チェーンは何個あればよいのか?

チェーンは最低限駆動輪に装着しなければならないということから、必要なのは最低前後輪どちらか左右のタイヤ分(タイヤ2つ分)ということになります。
自動車販売店等で販売されているチェーンは大体がタイヤ2本分1セットで販売されているので心配するようなところはありませんが、一応購入しようとしている商品の内容を店員さんに聞いてみると良いでしょう。

ちなみに駆動方式にかかわらず4輪すべてに付けるのが一番安定しますので、予算に余裕があるようでしたらタイヤ4本分購入することをオススメします。

チェーンの装着方法

ちゃんとチェーンも買ったし、これでいつ雪が降って規制されても大丈夫!!と思っているアナタ。
チェーン自分で付けれますか?

最近のチェーンは簡単に装着できるような商品も販売されており、昔ほど難しくはありません。
ですがいざ規制となったときに取扱説明書を眺めながら時間をかけてチェーンを装着しているようでは結局渋滞してしまいますよね。
ということでここからはチェーンの装着方法を紹介します。

タイヤチェーンは様々な商品が存在しており、商品ごとに装着方法が異なる可能性がありますので、今回は一般的なチェーンの装着方法をご紹介します。
といっても私が紹介するよりも専門家が紹介している方がより確実だと思いますので、いくつかチェーンを装着法を紹介しているサイト・動画を貼っておきます。

JAF

金属タイプのチェーンやラバータイプのチェーンの装着方法が紹介されています。
女性でも簡単に装着できるということがわかる動画になっていますので大変わかりやすいです。

予行演習も忘れずに

わかりやすい説明を受けても実際に自分で装着できなければ意味がありませんので、一度自宅等で装着する練習をしておくことをオススメします。
「案ずるより産むが易し」という言葉があるように、あれこれ説明を見ただけでは自分の身に入りにくいです。
一度自分で装着することで、次に装着する時に作業スピードが格段に違うはずです。

ご安全に

「チェーン規制」について色々紹介してきましたが、チェーンを装着すれば雪道は絶対安心というわけではありません。
もちろんチェーンを付けているからといってスピードを出せるわけでもないので、規制区間またはそれ以外の雪道を走る際は十分に注意して走行してください。