【レビュー】iBasso Audio DX160は高音質で良コスパ

レビュー記事


評価:9

どうもこんにちは
最近はKINERAというメーカーのIDUNというイヤホンを購入してから通勤中は欠かさず音楽を聴いています。

イヤホンを購入したら次に気になるのはDAPです。

はい、購入しました。
iBasso Audioというメーカーの【DX160】というプレイヤーです。

10月11日に発売されたほやほやの新製品です。
出た当初から音が良いと評判だったので早速購入してみました。
今回はDX160のレビューを軽くしていきたいと思います。

主なスペック

公式サイトより引用: http://musinltd.com/DX160.html

外観

いつものように箱を含めた外観から紹介します。

箱自体は良くあるDAPの箱といった印象です。
正面にiBasso Audioのロゴマークがあります。

箱正面
右側面
背面
左側面
上面
底面

箱は二重構造で、薄青色のカバーを外すと下記画像の箱が出てきます。
本体に「DX160」と書かれた液晶保護シールが貼ってあったのですが、一度取り出してますので剥がしてあります。

箱を開いたところ

後で出てきますが、既に添付の液晶保護フィルムを貼り付けてあります。

本体アップ

箱から本体を取り出したところです。

汚くてすいません汗

本体右側面には、操作用のボタン類とホイール式のボリュームコントローラーが配置されています。
ボリュームコントローラーは金色塗装されており、高級感があります。

本体右側面 ボタン類

本体背面にはiBassoのロゴマークと「DX160」の文字が印刷されています。
文字の上にガラスが配置されており、テカテカしています。

本体背面 ガラスです

本体左側面には、microSDカードスロットが配置されており、最大2TBのカードを挿入することが出来ます。

本体左側面 microSDカードスロットがあります

本体上面には、データ通信及び充電用のUSB Type-Cが搭載され、右には電源ボタンが配置されています。

本体上面 USB Type-C

底面には左から「4.4mm バランス」「3.5mmアンバランス」ジャックが搭載されています。
「4.4mm バランス」ジャックには、有名なペンタコンの端子が使用されているとのことです。

本体底面 4.4mmと3.5mmジャック

ここからは付属品の紹介です。

  • TPUケース
  • USBケーブル
  • 取扱説明書と保証書とよくわからんカード2枚
  • 液晶保護フィルム2枚(1枚は既に使用しました)

付属品としてはかなり充実しており、最初からケースが入っているのは大変助かります。
液晶保護フィルムについては、指滑りが絶望的なのでオマケ程度に考えておきましょう。

付属品1
付属品2
付属品3

所感(音質以外)

全般

DX160にはカスタマイズされたAndroid 8.1が搭載されています。
よって普段Androidスマートフォンを使用していれば、違和感なく使用できます。
ただ普通のAndroidと異なるのは、Google Playがインストールされていないということです。
※2019/11/25追記 最新ファームウェア v1.02.109 から、Google Playをインストールできるようになったようです。
Android搭載DAPの良いところは、自分の好きなアプリをインストールできることなので、今後のアップデートで搭載されることを祈ります。
※APK直や他のマーケットアプリ経由でインストールはできます
(下記画像ではGoogle Playがありますが、これは裏技を使用している為推奨しません)

また、軽さに関しては5インチクラスのDAPとしてはかなり軽く、持ち運びに困ることは少ないのではないでしょうか。
ただどうしても横幅がある為、服によっては胸ポケットに入らない可能性があります。

画面に関しては、フルHDが採用されていることもあり、各所が細かい部分まできれいに見えます。
アルバムアートを適当な画像にしていたら再生画面で粗が目立つので、この際綺麗な画像に差し替えたほうがいいかもしれませんね。
他の方のレビューを見ていても、アートワークの綺麗さを評価している方が多いと感じました。

MangoPlayer

DX160には標準で「Mango Player」という音楽再生アプリが搭載されています。
これがまた使いにくく、プレイリストの追加方法なども非常にわかりにくい為、改良の余地ありですね。

また、私はシャッフルをよく使用します。
私が持っていたSONYのNW-A30では、例えば曲の再生順が「A→B→C」とします。
Aを再生している時に「次の曲ボタン」を押下すればもちろんB曲に移動し、「前の曲ボタン」を押下すればA曲に戻ります。
しかしDX160では、B曲に移った後前の曲ボタンを押下すると、A曲ではない全く別のD曲に変わってしまいます。
シャッフル時の曲の再生順序が保持されていない為、前の曲に戻ることが出来ないのです。
私個人的にはこの動作が非常に厄介で困りました。

設定できる項目自体もそこまで多くなく、PowerAMPなどのサードパーティ製アプリを比べると使い勝手は最悪です。
ただこのアプリを使用しないとFLACやDSDなどのハイレゾが上手く再生されないことがあるようなので、私は渋々使用しています(笑)
※試しにDSD256の音源を別のアプリで再生したところ、ネイティブではなくPCM変換されてしまいました。

Bluetooth & Wi-Fi関係

DX160は、Bluetoothも豊富なコーデックに対応しています。
標準的なSBC、主にSONY製品で利用されているLDAC、クアルコムが発表しているaptXなどは全て対応しています。
私は手持ちでSONYのSRS-HG1というLDAC対応のハイレゾ再生可能なスピーカーがありますから、これに接続してみました。
ビットレートを自動調節するベストエフォート方式だと問題なかったのですが、ビットレートを音質重視の909kbpsに設定するとブツブツと途切れて使い物になりませんでした。
もちろんSONYのNW-A30ではこんなことは起こりません。

DX160が届いた方々からもこの途切れ問題は報告されており、Bluetoothイヤホンを使用する場合は一度試してみることをオススメします。

Wi-Fi関係も電波の受信感度が弱いようで、遠くに離れてしまうと通信が安定しなくなります。
ハードウェアの問題なのかソフトウェアの問題かはわかりませんが、ソフトウェアで改善するのであれば、ファームウェアアップデートを待つしかないですね。

音質

早速音楽データをDX160に入れて聞いてみました。
使用したイヤホンはKINERA IDUNで、3.5mmはIDUN付属ケーブル、4.4mmにはEFFECT AUDIOのAresⅡ 4wireを使用しております。

3.5mmアンバランス

まずは3.5mmアンバランスで視聴してみました。
第一印象は非常に解像感が高いです。
搭載されているデュアルDAC CIRRUS LogicのCS43198QFNが2つとも動いているということもあり、分離感も割と高く、非常に優秀な音を鳴らします。
解像感が高い代わりに低音はそこまで強くなく、ボーカルが近くなります。

4.4mm バランス

次は4.4mm バランス接続で視聴してみたところ、3.5mmの感想にさらに音場が広くなった印象を持ちました。
ただ3.5mmが優秀過ぎたせいか、思った以上の感動はありません。

もちろん解像感の高い音を鳴らした上で音場が広がるので、4万円台のDAPとは思えない音を奏でてくれています。
打ち込みの音というよりは、生演奏の音が非常に相性が良く、バイオリンソロであれば弦が擦れる音まで聞こえてきます。
ドラムはすぐそこで聞いているかのような臨場感で、非常に優秀です。

SONY NW-A30シリーズとの比較

私はSONYのウォークマンNW-A30シリーズも所持しているので音質の比較を行いました。

全体的な話をすると、NW-A30は低音が強化された「圧」の強い音を鳴らします。
よってDX160に乗り換えた瞬間は、少し音が薄っぺらく聞こえました。
しかしそれはDX160が悪いというわけではなく、むしろDX160が割と標準的な音を出す為、そう感じるのだと思います。

元々SONYはドンシャリ系の音で有名な為、そことのギャップであると考えます。
また、ボーカルの近さはやはりDX160に軍配が上がります。
アーティストの歌唱力がそのまま反映されるようなイメージです。

DX160の良い点

  • 解像感の高い音を出し、ボーカルが艶っぽく聞こえる
  • ゲインコントロールや4種のデジタルフィルターを使用可能
  • Android搭載
  • 軽い
  • 液晶が綺麗(フルHD)
  • 4.4mmバランスジャック搭載
  • USB DACやBluetoothレシーバー機能など、足回りの機能も充実
  • 長時間バッテリー(アンバランスで最大13時間)
  • パワーがある為鳴らしづらいヘッドホンやイヤホンでもAMPなしで鳴らせる

DX160の悪い点

  • Google Play非搭載←最新FWでインストール可能になりました。
  • 標準搭載MangoPlayerの完成度に難あり
  • 長時間再生時は少し本体が熱を持つ
  • ボリュームコントロールホイールの操作感が安っぽい
  • 電源ボタンが上に配置されている為押しにくい
  • BluetoothやWi-Fi等の無線関係が全体的に非力
  • 停止状態でしばらくほっとくと、次に再生する時は一度画面を表示しないとボタンが機能しない(タスクキルされている?)

まとめ

細かい部分では微妙な点もありますが、全体的には満足しています。
そもそも4万円程度で購入できるDAPとしては、かなりコストパフォーマンスの高い部類ではないでしょうか。
プレイヤー自体の完成度、音質を考えても「お安い!!」と言えますし、さらに4.4mm バランスジャックも搭載されている事を考えると、このクラスではベストバイになるのではないでしょうか。

ただAndroidでありながらGoogle Playが搭載されていないのは少し痛いですね。
最近ではAmazon MusicやSpotify、AWA等のストリーミングサービスが人気ですから、是非とも今後のアップデートで利用できることを祈ります。
※繰り返しになりますが、APK直や別のマーケットアプリを利用すればインストールできないこともないです。

ちなみに公式サイトでもアナウンスされていますが、Googleの認証機能を利用するアプリも使用できません。
例えばGoogle Play Musicです。
(一応有志が作成したAdd-onを利用すればGoogle Playをインストールできますが、保証対象外になる可能性がある為、推奨しません)

とりあえずはしばらく使用して、気になったことがあればTwitterにでも呟いていきます。
どこでもいいからレザーかハードケース作ってくれないかなー